5/20週の日本株・ドル円相場も見通し

1.日本株市場の見通し

日経平均は一時21,000円割れ

今週は米国が「対中制裁関税第4弾」を発表したほか、中国通信機器大手ファーウェイへの輸出を実質禁止するなど、米中通商摩擦の激化が警戒されたことで、日経平均は一時21,000円割れまで下落。また、米国による自動車等の輸入制限措置を巡っては、関税に関する判断を180日間先送りする一方で、日欧への輸出数量規制要求を検討と報じられており、米国発のニュースフローに投資家心理は悪化した。

日本株の上値追いは厳しい局面か

 年初から4月末までの騰落率はS&P500の+17.5%に対して、TOPIXは+8.3%と出遅れていたにも関わらず、5 月以降はS&P500が▲2.4%、TOPIXが▲5.0%と、世界景気敏感株の側面を持つ日本株の下落が目立つ(16日時点)。また業種別でみても、日米ともに景気敏感株が下落、ディフェンシブ株が上昇する動きがみられる。 景気に対する警戒感から物色対象がディフェンシブ株に移っていると言えよう。

 米中通商問題を巡っては、6月のG20(20ヵ国・地域)首脳会議までに悪材料出尽くしとなる可能性があるものの、こうした中での日本株買いはためらわれるところ。しばらくは横ばい圏での推移を余儀なくされよう。

 ただし、弊社試算によると、米国がすべての対中輸入製品に25%関税を課した場合、日本の上場企業の純利益減少による株価の下押しは▲2.3%程度にとどまる。上値追いは厳しい局面ではあるものの、日本株のバリュエーションは大きく調整しており、下値余地は狭まっていると言えよう。

2.ドル円相場の見通し

 今週は中国による対米報復措置発表を受けて一旦109.02円まで下落したものの、週後半には良好な米経済指標結果等を材料に一時110円台を回復した(日本時間17日午前10時10分現在)。

 米国は対中関税第4弾の手続きを開始したが、同措置の発動は協議決裂といった 事態を含む恐れがあり、実際に発動される可能性は低いとみている。米中問題への 懸念は燻ろうが、過度な悲観は控えたい。

 円の名目実効為替(通貨の総合的な価値を示す指標)をみると、米中通商問題への警戒再燃を受けて急ピッチで上昇。1月3日以来の水準まで一時上昇するなど、短期的には円買いが十分行われた可能性を示唆している。急上昇の反動や市場が落ち着きつつあることを勘案すると、ドル円は底堅さを増していくと予想する。