「株」は正式には株式といい、「株式会社が投資家から資金を集めたときに、資金と引き換えに発行する証書」のことをいいます。カンタンに言えば、会社が何か事業を起こすとなると、大きな資金が必要になります。その資金を投資家かた集めた時にお金を出したくれた人々に渡す証明書が株なのです。
有望な会社の将来に投資する!!
一般投資家が買えるのは上場企業の株
投資家は資金を出すことで会社が上げた利益の一部を還元してもらうことができます。会社が発行する株を購入した投資家を特に「株主」といいます。株主とはいわばオーナーのことで。たとえ1株でも買えば、その会社のオーナーの一人になれるのです。もし大量の資金を必要とする会社なら、それこそ不特定多数の投資家からお金を集めなければなりません。そうなると頼るのが知り合いだけでは限界があるので、たくさんの人に会社を知ってもらい、出資してもらうようにします。
大勢の投資家たちが株を売買するところを証券取引所といい「株を買いたい人」「売りたい人」が集まり、市場を形成します。テレビなどでよく耳にする「東証一部~」がまさにこれです。証券取引所で取引できる株を発行する企業を上場企業といい。一般投資家が未上場の株を買うことはできません。
- 利益の一部を受け取ることができる
配当金、株主優待等の利益を一部受け取ることができる。
上記がない会社もあるので事前に確認しよう! - 株主総会に参加できる
会社のオーナーとして参加。経営方針が聞けたり発言できたりする。
株の儲けの仕組み ~3通りの方法で稼ぐ~
投資家は株を持つことで利益を得られますが。それには大きく3つの方法があります。
その1 値上がり益で儲ける
「値上がり益(キャピタル・ゲイン)」です。買った株が値上がりした時に売ればその値上がり分が儲けとなります。投資家の多くは、この「値上がり益」を目的に株を売り買いします。
その2 業績に応じた利益で儲ける
株主には、会社が得た利益の一部が還元されます。これが「配当(インカムゲイン)」です。値上がり益が持っている株の10%、50%といった大きな利益を狙えるのに対し、配当は2~3%程度です。しかし、値上がり益は買った株が値上がりしなければ得られません。逆に値下がりしてしまえば利益どころか損失を被る恐れもあります。
一方で配当は、会社の利益が大きく膨らめば増え(増配)、逆に業績が悪くなれば減り(減配)はしますが、比較的着実に利益を得られる方法と言えるでしょう。ただ注意しなければないのは、すべての銘柄で配当があるとは限らないことです。たとえば、会社の業績が悪くなりすぎると、配当そのもが無くなってしまう(無配)ケースもあります。
その3 プレゼントで儲ける
株には、値上がり益による儲けのほかに「株主優待」というオマケもついてきます。これは配当と同じく、株を持っている人(=株主)に対し、会社の利益を還元する一つの制度です。具体的には、レストランチェーンなら食事券、食品メーカーや飲料メーカーなら自社製品。映画会社なら映画の鑑賞券など、その会社の製品や、あるいは割引券などがもらえます。
オマケと言っても厳禁に換算するとかなり高利回りの銘柄もあります。配当に株主優待を加えた実質配当利回りが5%を超える銘柄も珍しくありません。こう考えると、銀行の定期預金に預けることによりもお得な銘柄はたくさんあります。
ただ注意したいのは、すべての会社が株主優待制度を行っているわけではないということです。また、割引券などを貰っても、使えるお店が近くにないような場合は、無駄になってしまうこともあります。
どの会社がどんな株主優待を行っているかは、「会社四季報」(東洋経済新報社)の巻末や、各証券会社のホームページになどでカンタンに確認できます。これらの情報から注目銘柄をチェックし、その会社のホームページでさらに詳しい内容を見るとよいでしょう。
会社の権利確定日に株主であることが必要となります。権利確定日は多くの会社が決算日になっております。極端言えばその日だけ株主であっても株主優待はもらえます。
では、権利確定日に株を買っておけばいいかというと、そうカンタンにはいきません。株主として株主名簿に登録されるには、権利確定日の3営業日前(権利付最終日)までに株を買う必要があります。
25日 | 26日 | 27日 | 28日 | 29日 | 30日 | 31日 |
火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 月 |
権利付き最終日 | 権利 落ち日 | 休日 | 休日 | 権利 確定日 |
権利確定日に株を買っておけばいいかというと、そうではありません。権利付最終日までに株を買う必要があります。権利落ち日に株を売ってしまっても配当や株主優待はもらうことが可能です。
また、株主優待や配当狙いで注意しなければならないのは、権利確定日前は株価が高くなる傾向にあることです。せっかくの株主優待や配当をもらっても、権利確定日後に値が下がり、それ以上の売却損が出てしまっては意味がありません。